ビラスサー・ダ・マール (Vilassar de Mar)
市名は1980年代までサン・フアン・デ・ビラサール (San Juan de Vilasar) と呼ばれていたが、その後カタルーニャ語による『ビラスサー・ダ・マール』が正式名称となった. なお、スペイン語ではビラサール・デ・マール と表記される.
ビラスサー・ダ・マールの歴史は14世紀末にさかのぼる. ビラスサー城の領主の庇護により漁村として栄え、海賊の来襲に備えて3つの家が2つの防衛塔を建て、ビラスサー城とサン=ジェニス、サン=クリスト・デ・カブリル近郊を加えた合計8つの塔による自治を始めた. そのうち19世紀に建てられた3つの塔は現在の市の紋章に描かれている. また、過去には大規模な移民が発生しており、現在姉妹都市となっているダイミエル (es) や、 シウダー・レアル県もそうして生まれた自治体である.
先に述べたように古くから海運・漁業関係者の育成に力を入れており、多くの民がアメリカ、キューバまで漁に出かけ、富を得た者は非常に特徴的な家を建てた. 園芸も盛んで、とくにバラ栽培で知られている. 文化施設にはモンジョ博物館 (Museu Enric Monjo)、マリーナ博物館 (ca)、ミナ・ベラ博物館 (ca)などがあるが、自然公園の Parc de les Aus は絶滅危惧種 (Espècie amenaçada) の野鳥の生息地であることを理由とするカタルーニャ最高裁判所の命令を受けて2005年に閉園した. 著名な行事には "El Firobi" と呼ばれる人形祭りと、通りが花卉で飾られる花祭り "Mar de Flors" がある.